ただ一つ内なるこえ たましいに聞くことをお忘れにならないよう
このことさえ確かならあらゆる事にあなたを大胆にお放ちなさい
千惠子
大正十五年に千惠子が、『新時代の女性に望む資格いろいろ」という婦人雑誌の問いに答えたもの。
あなた御自身、いかなる方向、いかなる境遇、いかなる場合に処するにも、ただ一つ内なるこえ、たましいに聞くことをお忘れにならないよう。この事さえ確かならあらゆることにあなたを大胆にお放しなさい。/それは最も旧く最も新しい、成長への唯一の道と信じますゆえ。
あなたのたましいがあなたに何を語りかけるか、それは一人一人のあなたの責任に任せられる。それが何であるかを千惠子はあなたに問いかける。答えなければならないのは、問いかけられたあなたのいのちの在り方の問題だ。
千惠子(1886〜1938) 洋画家。高村光太郎の妻。
|